江東区で蓄電池の導入を検討している方に向けて、区の助成制度を整理しました。江東区の蓄電池助成は、太陽光と同時に申請すると単価が2.5倍になります。
単独で申請した場合は蓄電容量1kWhあたり1万円、上限10万円です。太陽光発電システムと同時に申請すれば1kWhあたり2.5万円、上限20万円になります。
しかも太陽光のほうも増額されます。まとめて申請するかどうかで、受け取れる額が大きく変わる設計です。
ただし蓄電池には条件があります。太陽光発電システムかエネファームと常時接続していることが要件で、蓄電池だけを設置する場合は対象になりません。この記事では、区の公式資料で確認した内容をもとに整理しました。
江東区の蓄電池補助金は同時申請で2.5倍
制度の名称は「地球温暖化防止設備導入助成」です。個人住宅用、集合住宅用、事業所用に分かれていて、この記事では個人住宅用を扱います。

単独なら1万円/kWh、同時なら2.5万円/kWh
蓄電池の助成額は蓄電容量に応じて計算されます。単独申請なら1kWhあたり1万円で、上限は1設備あたり10万円です。
太陽光発電システムと同時に申請する場合は、1kWhあたり25,000円で上限20万円になります。単価は2.5倍、上限は2倍です。容量は小数点第3位以下が切り捨てになります。
太陽光も同時申請で増額される
太陽光発電システムは、太陽電池モジュールの公称最大出力の合計値1kWあたり50,000円で上限20万円です。蓄電池と同時に申請する場合は1kWあたり60,000円、上限24万円になります。
つまりまとめて申請すると、蓄電池も太陽光も両方が増える仕組みです。別々のタイミングで導入すると、この増額を受けられません。
このほかHEMSが設置経費の5%(上限2万円)、エコキュートが5%(上限4万円)、エネファームが5%(上限10万円)、高反射率塗装が1平方メートルあたり1,000円(上限20万円)、高断熱窓と高断熱ドアがそれぞれ経費の10%(上限10万円)です。電気自動車等充電設備も対象になっています。
他区とは設計の考え方が違う
当サイトで調べた区を並べると、江東区の位置づけが見えてきます。
葛飾区は助成対象経費の1/4で上限20万円、太陽光と併設すれば5万円が加算されます。北区は1kWhあたり1.2万円で限度12万円です。足立区は上限5万円(区内事業者なら6万円)、杉並区は定額5万円でした。
江東区は同時申請かどうかで単価そのものが変わる点が特徴です。葛飾区の「加算」とは違い、計算の起点から変わります。
容量ごとの助成額の差
実際の金額がどう変わるかを見ておきます。

同時申請なら8kWhで上限に達します。単独申請では10kWhです。同時のほうが少ない容量で上限に届くという関係になります。
助成金額を算出する際、1,000円未満の端数は切り捨てになります。
同時導入の見積もりを取ってみる
太陽光と蓄電池をまとめて申請すると、両方の助成額が増えます。合計でいくら下がるかは見積もりを取らないと確定しません。
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対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。
同時申請にするか分けるか
すでに太陽光を設置している住宅で蓄電池を追加する場合、同時申請にはできません。単独申請となり1kWhあたり1万円、上限10万円になります。
これから両方を導入するなら、まとめて申請したほうが有利です。8kWhの蓄電池で比べると、単独なら8万円、同時なら20万円と12万円の差が出ます。太陽光の増額も合わせれば、さらに広がるでしょう。
導入の順番を決める前に、この差を知っておくと判断が変わるかもしれません。太陽光を先に入れて後から蓄電池、という進め方だと同時申請の増額を受けられません。
蓄電池だけの設置は対象外
金額の前に、そもそも対象になるかを確認しておく必要があります。

蓄電池の要件は2つです。一般社団法人環境共創イニシアチブが補助対象製品として登録しているものであること、そして太陽光発電システムまたは燃料電池装置(エネファーム)と常時接続していることです。
すでに太陽光やエネファームを設置している住宅なら、蓄電池だけを追加する形でも接続要件を満たします。逆に、どちらもない状態で蓄電池だけを入れる場合は対象外です。
この点は東京都の制度とも関係します。都の助成でも、蓄電池だけを設置するなら再生可能エネルギー電力メニューの契約が前提になります。蓄電池単独での導入は、国・都・区のいずれでも条件が付くと考えておいてください。
太陽光にも要件がある
太陽光発電システムは、モジュールがJETPVm認証またはIECEE-PV-FCS制度に加盟する海外認証機関の認証を受けたものであることが必要です。あわせて電力会社と電力受給に関する契約を締結していることも求められます。
設備はいずれも未使用品で、中古品やリース品は助成対象外です。
工事着工の1か月以上前に申請
江東区は事前申請型です。工事着工前に申請する必要があります。

振込までの流れは約2か月
区が示している流れは次のとおりです。交付申請から約1か月で助成決定、そのあと工事開始・完了となり、完了報告書と請求書を提出してから約1か月で銀行振込です。
区は工事着工1か月以上前の余裕をもった申請に協力を求めています。直前の申請では書類の不備で受け付けられない可能性があるためです。
申請受付期間は令和8年4月1日から令和9年3月15日まで(必着)、完了報告書の提出は令和9年3月31日まで(必着)です。区は可能なかぎり2月末までの申請に協力を求めています。
窓口は書類の受け取りのみ
窓口の混雑緩和のため、窓口では申請書類の受け取りのみとされています。レターパックや書留郵便など配達記録が残る方法での郵送申請も案内されていました。
受付窓口は江東区役所防災センター6階の温暖化対策課で、豊洲特別出張所を始め各出張所では受け付けていません。
申請時に必要な書類
事前申請型なので、工事の前に書類を揃える必要があります。区が挙げているのは次のようなものです。
- 交付申請書(申請者本人が誓約事項を確認して記名)
- 助成対象経費内訳書(設備ごとに1枚)
- 本人確認書類の写し
- 見積書または契約書の写し
- 助成要件を満たすことがわかるカタログや仕様書
- 設備を設置する場所を示した図面
- 工事着手前の写真(カラー)
蓄電池ならSIIの登録がわかるもの、太陽光ならJETやIEC認証がわかるものが必要です。工事着手前の写真は、申請の時点で撮っておかないと後から用意できません。
申請書類には摩擦で消える筆記具や修正液・テープを使わないよう案内されています。控えが必要な場合は、申請前に自分でコピーを取っておいてください。
過去5年以内に1回限り
同じ設備で繰り返し受け取ることはできません。

助成金の交付は、同一住宅につき助成対象設備の種類ごとに、当該申請年度を含む過去5年以内で1回限りです。令和8年度に申請する場合、令和4年度以降に同じ設備で交付を受けていないことが条件になります。
この期間は区によって違います。葛飾区は過去10年、杉並区は蓄電池6年・太陽光17年という耐用期間の設定でした。北区は同一年度内に同じ種類の助成を受けていないことが要件です。
他区の情報をそのまま当てはめると判断を誤ります。過去に区の助成を受けたことがあるなら、その時期を確認してから進めてください。
江東区で蓄電池の設置業者を選ぶときの注意
業者選びに関わる情報があります。区は、特定の手続代理人および施工事業者を助成の対象外とすることを公表しています。
これは公益財団法人東京都環境公社の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業における手続代行者への措置等」を受けた対応です。令和8年10月2日時点で4社が対象とされています。
対象期間は事業者によって異なり、令和9年2月15日までの1社、令和9年7月9日までの1社、都の事業において対象外とする期間までの2社に分かれます。8月の確認時から1社増えているため、今後も変わりうる点に注意が必要です。社名は区の公式ページに掲載されているので、契約の前に確認しておいてください。
都の措置に連動する仕組みなので、都の助成が受けられない事業者は区の助成も受けられないことになります。業者を決める段階で、この点を確かめておくと安全です。
対象になる業者かどうかを確かめる
区は特定の事業者を助成の対象外としています。契約の前に複数社を比べておくと、こうしたリスクを避けられます。
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複数社の条件を比べたうえで判断できます。
対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。
東京都の制度と併用する
区の助成は国や都の補助金と併用できます。区の案内にも、国や都が併用を認めている場合は併用が可能と記載されていました。
ただし条件があります。区の助成金額と他の補助金の合計額が実支出額を上回る場合は、実支出額から他の補助金を差し引いた額になります。自己負担がゼロを下回る組み合わせはできません。
東京都の「家庭における蓄電池導入促進事業」では、蓄電容量1kWhあたり10万円が助成されます。DR実証に参加しない場合の上限は1戸あたり120万円です。区の20万円と比べると、金額の中心は都が担う形になります。
順序をどう組むか
都の助成は契約締結前の事前申込、江東区は工事着工前の交付申請です。どちらも工事より前ですが、都のほうが契約より前なので、こちらを起点にします。
- 東京都へ事前申込(契約より前)
- 契約を締結する
- 江東区へ交付申請(着工の1か月以上前)
- 区の助成決定を受けて着工
- 工事完了・支払い
- 区へ完了報告、都へ交付申請兼実績報告
区の申請から助成決定まで約1か月かかります。工事の日程は、この期間を見込んで決めることになるでしょう。
設置場所は事前に検討しておく
区は、設備導入の際に建物の構造等の安全性を十分検討することを求めています。太陽光の反射や給湯設備の運転音についても、周辺の住環境への配慮を促しています。
江東区は低地が多く、水害のハザードマップも公開されていました。太陽光パネルは屋根に設置しますが、パワーコンディショナーや蓄電池は低い位置に置かれることがあります。
助成の要件とは別の話ですが、設置場所を決める段階で自宅の浸水想定を確認しておくと安心でしょう。基礎を高くするなどの対策を業者に相談する余地があります。工事の内容が変わると見積額も変わるため、申請の前に固めておいてください。
よくある質問
賃貸住宅の居住者でも申請できますか
できます。区内にある住宅の居住者で、住宅の所有者から設備を設置することについて同意を得ている場合が対象に含まれています。
申請者と契約者は同じでないといけませんか
申請者は、導入する設備の設置工事の契約者であり、領収書の名義人であり、かつ助成金の振込み口座の名義人であることが要件です。名義がそろっている必要があります。
家族が代理で申請できますか
代理の方が申請する場合は、申請者本人自筆の委任状が必要です。家族や同居人が手続きを行う場合も同様とされています。委任した場合、手続きに関する通知等はすべて代理人宛に送付されます。
新築でも対象になりますか
区内に自らが所有する住宅を求めようとする個人も対象です。新築・建替えの場合は、申請者名義の工事請負契約書の写しが必要になります。
対象外になる経費はありますか
既設機器の撤去・処分費、事務や申請代行の手数料、電力変更申請費、メンテナンス保証料、売電メーター、オール電化工事に伴うガス管撤去費などが対象外とされています。
近隣の区でも蓄電池の助成が実施されています。単価や締め切りの決まり方が区ごとに違うため、比べておくと判断しやすくなるでしょう。
まとめ
江東区の蓄電池助成は、単独申請なら1kWhあたり1万円で上限10万円、太陽光と同時に申請すれば2.5万円で上限20万円になります。太陽光も同時申請なら1kWあたり6万円・上限24万円へ増えるでしょう。
ただし蓄電池は、太陽光発電システムまたはエネファームと常時接続していることが要件です。蓄電池だけの設置では対象になりません。
申請は工事着工前で、区は1か月以上前の余裕をもった申請を求めています。都の事前申込は契約より前なので、両方を使うなら都から動くことになります。過去5年以内に同じ設備で助成を受けていないことも条件です。
まとめて導入する前提で試算する
太陽光と蓄電池を同時に申請すると両方が増額されます。都の助成と合わせた実質負担は、見積もりを取ると具体的に見えてきます。
- 申込は東京都内の住宅が対象
- 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
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対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。