多摩市で蓄電池や太陽光発電を考えている方に向けて、市の補助金を整理しました。多摩市には令和8年度、蓄電池と太陽光を補助する市の制度が2つあります。
1つは設置したあとに申請する補助で、蓄電池は上限6万円です。もう1つは太陽光と蓄電池を同時に付ける人向けで、工事の前に申請すれば蓄電池に上限20万円が出ます。条件を満たせば、太陽光は2つの補助を両方受けられます。
この記事では、多摩市の公式ページと令和8年度の補助金のご案内、クール・ネット東京(東京都環境公社)の事業ページで確かめた内容をもとに、金額・条件・使い分け・東京都の助成との合わせ方・申請の順番を見ていきましょう。
多摩市の蓄電池の補助は2つある
多摩市の市の補助は、「住宅用創エネルギー・省エネルギー機器等導入補助金」(この記事では創エネ補助と呼びます)と、「住宅用重点対策加速化事業補助金」(重点対策補助と呼びます)の2つです。担当はどちらも環境部環境政策課です。

創エネ補助は設置後に申請する
創エネ補助は、太陽光発電・蓄電池・断熱窓を付けた人が、設置してから6か月以内に申請する制度です。受付は2026年4月1日から2027年3月31日までで、予算は3,000万円、先着順です。市外の業者に頼んでも対象になりますが、補助の上限は市内の業者より低くなります。
重点対策補助は工事の前に申請する
重点対策補助は、環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金(重点対策加速化事業)」を使う制度で、多摩市は都内で初めて選ばれたと案内しています。太陽光と蓄電池を同時に付ける場合だけが対象で、工事の前に申請しなければなりません。受付は2026年4月27日から2027年1月29日までの先着順です。
太陽光は2つを併用、蓄電池はどちらか1つ
令和8年度から、条件を満たせば2つの補助を一部併用できるようになりました。太陽光は創エネ補助と重点対策補助の両方を受けられますが、蓄電池は重点対策補助のほうだけになります。どちらの補助も、交付が決まると市のポイントも付与されると市は案内しています。
創エネ補助の金額と条件
創エネ補助は、市内の業者を使うかどうかで補助の上限が変わります。購入か設置のどちらかを市内に事業所がある業者に頼めば、市内の業者を使ったことになります。

蓄電池は費用の4分の1、上限6万円
蓄電池は、補助の対象になる経費(税抜)の4分の1が補助されます。上限は市内の業者なら6万円、市外の業者なら4万円です。太陽光は既存住宅なら1kWあたり3万円(上限15万円)、新築住宅なら1kWあたり1.5万円(上限7.5万円)で、市外の業者だとどちらも単価と上限が下がります。
蓄電池は太陽光とつながっていること
蓄電池は、環境共創イニシアチブ(SII)にZEH支援事業の対象として登録された製品などで、太陽光発電とつながっているものが対象です。太陽光のない家で蓄電池だけを付けても、創エネ補助は受けられません。持ち運べるポータブル型とリースの機器も対象外です。
令和2〜7年度に補助を受けた世帯は原則対象外
本人や同じ世帯の人が、令和2年度から7年度までに市から同じ種類の補助を受けていると対象外です。ただし、以前に太陽光で補助を受けた人が新しく蓄電池を付ける場合だけは対象になります。申請は1世帯1回ですが、太陽光と蓄電池を同時に付けた場合は両方を申請できます。
設置から6か月以内なら前年度の設置も対象
申請の時点で設置から6か月以内であれば、令和7年度中に付けたものも対象です。市内に住民登録があり、新しく買った未使用の機器を自分が住む家に付けていること、市税の滞納がないことも条件になります。
市のチラシには、令和7年度は2月に受付を終えたと書かれています。予算に達した時点で受付が終わるので、設置が終わったら早めに申請しましょう。
多摩市で蓄電池を相談する
多摩市の補助は、市内の業者を使うと上限が上がり、太陽光と同時に付ければ2つの補助を併用できます。東京都の1kWhあたり10万円も合わせて、自己負担がどこまで下がるかを見積もりで確かめましょう。
- 申込は東京都内の住宅が対象
- 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
- 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
- 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄
無料で相談・見積もりを依頼する
相談と見積もりは無料です。
対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。
重点対策補助の金額と条件
重点対策補助は金額が大きい一方で、条件も厳しくなっています。申し込む前に、自分の家の使い方に合うかを確かめておきましょう。
蓄電池は費用の4分の3、上限20万円
蓄電池は補助対象経費の4分の3で、上限は20万円です。太陽光は1kWあたり3万円で、ご案内には上限額の欄に「上限なし」とあり、経費を超えない範囲で補助されます。太陽光の出力は小数点以下を切り捨てて数えます(5.9kWなら5kW)。
固定価格での売電をしないことが条件
重点対策補助の太陽光は、固定価格買取制度などの認定を受けないことが条件です。発電した電気のうち30%以上を自宅で使う必要があり、発電量などを測る機能も求められます。申請では、自家消費率の計算書と、直近1年の月別の電気の使用量などをもとにしたシミュレーションを出します。
余った電気を固定価格で売ることを前提に計画している場合は、補助の額と売電の収入のどちらが大きいかを業者と比べてから決めましょう。
市内の業者を使い、リースは不可
購入か施工のどちらかを、市内に事業所がある業者に頼むことが条件です。リースは対象外で、蓄電池はこの補助で付ける太陽光の付帯設備であることが求められます。
国の補助とは原則併用できない
重点対策補助は、原則として国の補助と一緒には使えません。ただし蓄電池だけは、国のZEH補助などと併用できるとしています。予算は太陽光が345万6,000円、蓄電池が480万円で、どちらかが上限に達した時点で受付が終わります。
2つの補助を併用したときの金額
市のご案内には、既存住宅に市内の業者で5kWの太陽光と蓄電池を同時に付けた場合の例が載っています。

創エネ補助だけなら21万円
創エネ補助だけを使う場合は、太陽光が5kW×3万円で15万円、蓄電池が6万円で、合わせて21万円が上限です。
併用すると50万円
重点対策補助と併用すると、太陽光は5kW×(3万円+3万円)で30万円、蓄電池は重点対策補助の20万円で、合わせて50万円になります。同じ5kWの太陽光と蓄電池でも、市の補助は最大で29万円の差がつきます。
東京都の補助を引いて計算する
どちらの補助も、東京都や国の補助を受ける場合は、その額を補助対象経費から差し引いて計算します。重点対策補助では、差し引いた結果、太陽光か蓄電池の経費が0円になると申請できません。例の金額は上限まで出た場合なので、実際の額は見積もりで確かめましょう。
どちらの補助を使うかの決め方
2つの補助のどちらを使えるかは、4つの質問で決まります。1つでも当てはまらなければ、創エネ補助だけを使うことになります。

すでに太陽光がある家は創エネ補助
すでに太陽光が付いている家に蓄電池を後から付ける場合は、同時設置ではないので重点対策補助の対象になりません。創エネ補助なら、以前に市の太陽光の補助を受けた家でも、新しく付ける蓄電池は対象になります。
工事が終わってからでは間に合わない
重点対策補助は工事の前の申請が条件なので、設置が終わってから知っても使えません。太陽光と蓄電池の同時設置を考えているなら、契約の前に業者と一緒に条件を確かめておくことが大切です。
東京都の助成と申請の順番
東京都の蓄電池の助成は契約より前の事前申込が必要で、多摩市の重点対策補助は工事の前の申請が必要です。両方を使うなら、契約の前に都の事前申込を済ませ、工事の前に市へ申請する順番になります。市の重点対策補助の申請には、申請者あての有効期限内の見積書や、住宅の所有が分かる登記事項証明書なども必要です。

東京都の蓄電池助成は1kWhあたり10万円
東京都の「家庭における蓄電池導入促進事業」は、蓄電容量1kWhあたり10万円を助成しています。デマンドレスポンス(DR)実証に参加しない場合は、1戸あたり120万円が上限です。都の太陽光の助成も、既存住宅なら3.75kW以下で1kWあたり15万円(上限45万円)です。
実績報告は設置から30日以内
重点対策補助の実績報告は、設置や稼働を始めてから30日以内か、2027年2月26日のどちらか早い日までに出します。創エネ補助と併用する場合は、この実績報告のときに創エネ補助の申請書も一緒に出すよう案内されています。
申請は窓口・郵送・オンライン
どちらの補助も、市役所東庁舎1階の環境政策課の窓口、郵送、オンラインで受け付けています。出張所では受け付けていません。窓口の受付は平日の午前9時から正午と、午後1時から5時までです。本人以外の人が書類を出すだけなら、委任状はいらないとしています。
都と市の手続きを整理する
東京都は契約前の事前申込、多摩市の重点対策補助は工事前の申請が必要です。手続きの順番と市内の業者の条件を整理してくれる業者に相談しましょう。
- 申込は東京都内の住宅が対象
- 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
- 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
- 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄
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複数社の提案を比べたうえで判断できます。
対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。
多摩市のほかの住まい向けの制度
蓄電池・太陽光のほかにも、多摩市には住まいの省エネにかかわる補助があります。
断熱窓と断熱改修
断熱窓は創エネ補助の対象で、既存住宅の改修に限り、費用の4分の1(市内の業者なら上限6万円)が補助されます。重点対策補助には断熱改修の区分もあり、戸建住宅は3分の1で上限100万円です。9月11日更新のページでは、断熱改修とソーラーカーポートの予算の執行率が84.6%と表示されていました。
ソーラーカーポート
重点対策補助では、ソーラーカーポートも費用の3分の1(上限100万円)の対象です。太陽光と同じく、固定価格買取制度などの認定を受けないことや自家消費率30%以上が条件で、設置によっては建築確認が必要になります。
点検や訪問販売のトラブルに注意
多摩市消費生活センターが2026年8月に出した相談事例集では、屋根修理の訪問販売や、分電盤・給湯器の無料点検をきっかけに不安をあおる点検商法が紹介されています。訪問販売は不意打ち性が高いとして、8日間のクーリング・オフ制度も案内しています。
太陽光や蓄電池でも、訪問した業者にその場で契約を迫られたら、いったん断って複数の業者の見積もりを比べてください。困ったときは多摩市消費生活センター(042-374-9595)に相談できます。
多摩市で使える制度を整理する
多摩市の2つの補助と東京都の助成は、申請の時期も条件も違います。どの制度をどの順番で使うかを、業者と一緒に確かめておきましょう。
- 申込は東京都内の住宅が対象
- 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
- 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
- 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄
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訪問営業はせず、ウェブから申し込めます。
対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。
よくある質問
蓄電池だけを付ける場合も多摩市の補助はありますか
太陽光が付いていない家で蓄電池だけを付けた場合は、市のどちらの補助も対象外です。東京都の助成は、再エネ100%の電気の契約を条件に蓄電池だけでも使えます。
すでに設置した蓄電池は申請できますか
創エネ補助なら、申請の時点で設置から6か月以内であれば申請できます。重点対策補助は工事の前の申請が条件なので、設置後には申請できません。
市外の業者に頼んだ場合はどうなりますか
創エネ補助は対象になりますが、蓄電池の上限は4万円に下がります。重点対策補助は市内の業者を使うことが条件なので、市外の業者だけで工事をすると使えません。
新築の家でも補助を受けられますか
創エネ補助の太陽光は新築住宅も対象で、1kWあたり1.5万円(上限7.5万円)です。断熱窓は既存住宅の改修だけが対象になります。
手続きを業者に任せられますか
本人以外の人が窓口に書類を出すことができ、提出だけなら委任状はいりません。オンライン申請も使えます。
まとめ
多摩市には、設置後に申請する創エネ補助(蓄電池は費用の4分の1で上限6万円)と、太陽光と蓄電池の同時設置を工事の前に申請する重点対策補助(蓄電池は4分の3で上限20万円)があります。条件を満たせば2つを併用でき、市の例では5kWの太陽光と蓄電池で最大50万円です。
重点対策補助は、固定価格での売電をしないこと・市内の業者を使うこと・工事の前に申請することが条件です。東京都の1kWhあたり10万円の助成は契約前の事前申込が必要なので、都の手続きから順番に進めましょう。問い合わせ先は多摩市環境政策課(042-338-6831)です。