墨田区で蓄電池の導入を検討している方に向けて、区の助成制度を整理しました。墨田区の蓄電池助成は工事費用の10%で、上限は5万円です。
金額としては控えめな部類にあたります。当サイトで調べた区のなかでは、葛飾区が上限20万円、江東区が同時申請で20万円、北区が12万円でした。
ただし墨田区には、金額よりも先に押さえておくべき条件があります。申請できるのは工事着工の1か月前から7営業日前までという「期間」で、早すぎても遅すぎても受け付けられません。
さらに郵送も不可です。この記事では、区の公式パンフレットで確認した内容をもとに、助成額・申請期間・提出方法・太陽光の価格条件を整理しました。
墨田区の蓄電池補助金は工事費用の10%
制度の名称は「地球温暖化防止設備導入助成制度」です。区内にある建物の断熱改修や省エネルギー機器等の導入に対して、工事費用の一部を助成しています。

上限5万円に達するのは工事費50万円から
蓄電池の助成は工事費用の10%で計算されます。上限は5万円です。工事費用が税抜50万円を超えれば、上限に達する計算になります。
要件は、一般社団法人環境共創イニシアチブが補助対象機器として指定しているものであることです。業務用は除かれます。既築・新築のどちらも対象です。
なお工事費用が税抜10万円以上でないと、そもそも対象になりません。設備によって基準は異なり、住宅エネルギー管理システムと充電設備は税抜5万円以上、V2Hは製品費用が税抜10万円以上とされています。
V2Hは上限40万円と手厚い
墨田区の制度で目を引くのはV2Hです。製品費用の1/4で上限40万円と設定されています。
充電設備も工事費用の4/5で1基あたり7万5千円と、負担率が高めです。蓄電池より電気自動車まわりの設備に力を入れている構成といえるでしょう。
このほかエネファームが工事費用の10%(上限5万円)、HEMSが工事費用の20%(上限2万円)、遮熱塗装と断熱改修がそれぞれ工事費用の10%(戸建て15万円)です。宅配ボックスも対象になっています。
23区のなかでの位置づけ
蓄電池への助成は区によって幅があります。葛飾区は助成対象経費の1/4で上限20万円、江東区は太陽光と同時申請なら1kWhあたり2.5万円で上限20万円、北区は区内業者なら1.2万円/kWhで限度12万円です。
足立区は上限5万円(区内事業者なら6万円)、杉並区は定額5万円でした。墨田区の5万円は、こうした区と同じ水準にあたります。
一方、練馬区・世田谷区・板橋区は定置型蓄電池が対象外です。江戸川区は再エネ電力への切替とセットで2万円の上乗せという形になっています。
申請できる期間が決まっている
ここが墨田区でもっとも注意が要る点です。他の区にない仕組みになっています。

1か月前より早くても受け付けられない
区のパンフレットには、工事着工の1ヵ月前から7営業日前までに申請することと記載されています。
当サイトで調べた他の区は、いずれも「◯日前まで」という下限だけでした。北区は7開庁日以上前、葛飾区は4週間前、江東区は着工前で1か月以上前を推奨という形です。
墨田区は上限もあるため、早めに準備を進めすぎても受け付けられません。業者との契約を早く済ませても、申請は着工の1か月前まで待つことになります。
営業日の数え方
区は数え方も明示しています。工事着工日を含まず、土日祝日を除いた平日のみをカウントします。
例として、月曜日が着工日の場合、その前週の金曜日が1営業日前になると示されていました。7営業日前となると、実際には10日前後さかのぼる計算です。
年末年始やゴールデンウィークをはさむ場合は、さらに前倒しが必要になるでしょう。工事の日程が決まったら、まず営業日を数えてみてください。
工事の日程から逆算して確認する
墨田区は申請できる期間が限られています。着工日が決まらないと申請時期も決められないため、業者との打ち合わせが先になります。
- 申込は東京都内の住宅が対象
- 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
- 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
- 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄
無料で相談・見積もりを依頼する
相談と見積もりは無料です。
対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。
工事費用ごとの助成額
工事費用の10%という設計なので、金額は工事の規模で決まります。
助成金額は1,000円未満を切り捨てて算出されます。50万円を超える工事なら、いくらであっても5万円です。
窓口へ直接持参のみ・郵送不可
提出方法にも制約があります。

必要な書類をすべて用意したうえで、環境保全課の窓口へ直接持参してください。郵送は不可で、郵送された場合は料金着払で返送されると明記されています。
他の区とは対照的です。江東区は窓口の混雑緩和のため郵送申請を案内していましたし、足立区も郵送での申請に協力を求めていました。
窓口へ行ける日程も含めて計画する必要があります。申請できる期間が限られているうえに窓口のみとなると、平日に動ける日を確保しておく必要が出てきます。
申請に必要な書類
共通して必要になるのは次のものです。
- 対象確認申請書(区の様式・令和8年度から変更)
- 製品カタログ(機器の形状・規格等が分かる資料)
- 施工・設置する場所が分かる図面
- 見積書(申請者あて・内訳、型番、数量の記載があるもの)
- 着工前の写真(撮影日入りの建物全景と工事予定箇所)
- 国・東京都から補助を受ける場合は、その交付予定額または決定額がわかる書類
蓄電池の場合は、これに加えて環境共創イニシアチブの補助対象機器であることを証する資料と、セット型番に入っている機器すべての設置箇所の写真が必要です。
見積書が「一式」表記になっている場合は、内訳書の添付が求められます。機器本体と付属機器の費用、型番、数量、設置工事費を明記したものです。
太陽光には1kWあたり50万円以下という条件
太陽光発電システムには、金額そのものに条件が付いています。

要件は、1kWあたりの製品費用及び工事費が50万円以下であることです。見積額が高すぎると、要件そのものを満たしません。
たとえば5kWで240万円なら1kWあたり48万円で対象になります。260万円なら52万円となり対象外です。
この考え方は、国のDR補助金の目標価格と似ています。相見積もりを取る意味が、値段の比較だけでなく要件の充足にも及ぶということです。
助成額は「1kWあたり5万円を乗じて得た額」と「工事費用」を比べて低い金額となり、上限は20万円です。最大出力が10kW未満であること、電力会社との間に電力需給に関する契約が締結されることも要件になります。
対象確認から完了審査まで
手続き全体の流れを整理します。

まず対象確認申請書を提出します。これは「助成の対象になるのか」を確認するための書類です。区の書類審査を経て対象確認通知が届き、そこから工事に着工します。
工事が完了したら、交付申請書兼工事完了届を提出します。令和9年3月17日までに、区による工事完了後の書類審査に合格しなければなりません。
申請受付期間は令和8年4月1日から令和9年2月26日までです。ただし予算額に達した場合は、その時点で受付を終了します。
1建物につき各設備1回限り
同じ設備で繰り返し受け取ることはできません。1建物につき各設備1回限りとされています。建物所有者が複数の場合は区へ相談するよう案内されていました。
この期間の設定は区によって違います。江東区は過去5年以内、葛飾区は過去10年、杉並区は蓄電池6年・太陽光17年という耐用期間でした。墨田区は回数の制限で、期間の定めがない形です。
変更が生じたら着工前に届け出る
対象確認を受けたあとに工事内容の変更があった場合は、変更届が必要になります。区は、変更が生じたときは環境保全課へ連絡のうえ、施工前に変更届を提出するよう求めています。
事前に変更届が提出されなかった場合、助成を受けられない可能性があると明記されていました。機種や工事内容が変わりそうなときは、早めに連絡してください。
要件を満たす見積もりかを確認する
太陽光は1kWあたり50万円以下という条件があり、蓄電池はSII登録機器であることが必要です。複数社の内容を比べておくと安心できます。
- 申込は東京都内の住宅が対象
- 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
- 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
- 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄
無料で相談・見積もりを依頼する
複数社の条件を比べたうえで判断できます。
対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。
東京都の制度と併用する
区の助成は国や東京都の補助制度と併用できます。
ただし計算に注意が必要です。区の要綱では、国や東京都等から同種の補助を受ける場合、当該補助予定金額を除いた額を工事費用として算定するとされています。
つまり都の助成を受けたぶん、区の助成の計算元になる工事費用が小さくなります。蓄電池なら工事費用の10%ですから、都の助成額が大きいほど区からの額は減る計算です。
東京都の「家庭における蓄電池導入促進事業」では、蓄電容量1kWhあたり10万円が助成されます。DR実証に参加しない場合の上限は1戸あたり120万円です。金額の中心は都が担い、区は補完的な位置づけになります。
都の助成には条件もあります。太陽光発電システムが既に設置されているか、蓄電池と併せて新たに導入する場合は問題ありません。蓄電池だけを設置するなら、都が定める再生可能エネルギー電力メニューの契約が前提になります。
順序の組み方
都の事前申込は契約より前、墨田区の対象確認申請は着工の1か月前から7営業日前です。都のほうが先に来るので、そこから逆算します。
- 東京都へ事前申込(契約より前)
- 契約を締結し、着工日を決める
- 着工の1か月前〜7営業日前に墨田区へ対象確認申請(窓口持参)
- 対象確認通知を受けて着工
- 工事完了後、区へ交付申請書兼工事完了届
年度末の申請には余裕を見る
期限が2つある点に注意が必要です。申請受付は令和9年2月26日まで、完了後の書類審査の合格は令和9年3月17日までとなっています。
2月末に申請しても、そこから7営業日以上あけて着工し、工事を終えて完了届を出し、区の審査に合格するまで3月17日しかありません。実質的には、年明け早々には動き出しておく必要があるでしょう。
予算額に達した時点でも受付は終了します。年度末を待つ理由はないので、設置を決めたら早めに手続きに入ってください。
よくある質問
賃貸住宅でも申請できますか
申請できるのは区内にある建物の所有者です。個人のほか、管理組合、中小企業者、法人等が含まれます。設備を導入する住宅の販売を目的としていないことも条件です。
令和8年度から変わった点はありますか
様式、要件、対象者、提出書類、補助率の一部が変更されています。対象確認申請書、工事変更届、工事完了届、請求書の様式が変わったほか、請求書の電子申請ができるようになりました。工事完了届時の提出書類も「工事施工中・工事完了後の写真」から「工事完了後の写真」に変わっています。
他の助成金と重ねられますか
他団体の補助制度もあわせて利用できると区が案内しています。ただし国や東京都等から同種の補助を受ける場合は、その補助予定金額を除いた額を工事費用として算定する仕組みです。
足場を組んだ時点で着工になりますか
区のパンフレットには、足場設置等着工した場合は受付できないと記載されています。足場の設置も着工に含まれると考えて、その前に申請を済ませてください。
請求書も窓口へ持参しますか
令和8年度から請求書の電子申請ができるようになりました。電子申請の案内は交付額決定通知書に同封されます。
住民税の証明書は必要ですか
令和7年1月1日に墨田区内に住民票があった方は、同意書をもって区が納税状況を確認するため、納税証明書類の提出は不要です。それ以外の方や事業者は、令和7年度の住民税の納税証明書が必要になります。
まとめ
墨田区の蓄電池助成は工事費用の10%で、上限は5万円です。工事費用が税抜50万円を超えれば上限に達します。V2Hは製品費用の1/4で上限40万円と手厚い設定になっています。
もっとも注意したいのは申請の時期です。工事着工の1か月前から7営業日前までという期間が決まっていて、早すぎても遅すぎても受け付けられません。営業日は着工日を含まず、土日祝を除いて数えます。
提出は環境保全課の窓口へ直接持参のみで、郵送は不可です。都の事前申込は契約より前なので、そちらを先に済ませてから着工日を決め、逆算して区へ申請することになります。
着工日を決める前に整理する
墨田区は申請できる期間が限られ、窓口持参のみです。都の事前申込は契約より前なので、順序を先に決めておくと確実です。
- 申込は東京都内の住宅が対象
- 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
- 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
- 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄
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対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。