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蓄電池はやめとけと言われる5つの理由|東京都の助成を使っても見送るべき人

蓄電池はやめとけ?見送るべき人・検討してよい人

蓄電池を調べていると、「やめとけ」という意見をよく目にします。高い買い物なので、後悔したくないと考えるのは当然でしょう。

この記事では、やめとけと言われる理由を一つずつ取り上げ、国や東京都の資料で事実を確かめました。東京都の助成を使えば価格の問題はかなり小さくなりますが、助成では変わらない理由もあります。見送ったほうがよい人の条件も整理したので、判断の材料にしてください。

東京蓄電池補助金ガイド 編集部 経済産業省・環境省・東京都環境局・クール・ネット東京および各区市町村が公表する一次情報をもとに、住宅用の太陽光発電と蓄電池の補助制度を調査・執筆しています。掲載内容には情報基準日を明記しています。

蓄電池は「やめとけ」と言われる5つの理由

否定的な意見を集めると、理由はおおむね5つに分かれます。価格、元が取れるか、売電との比較、訪問販売、手放しにくさです。

蓄電池はやめとけと言われる5つの理由。価格が高い、元が取れるとは限らない、新しく太陽光を付けると売電単価が高い、訪問販売のトラブルが多い、助成を受けると6年は手放しにくい

このうち、価格の問題は東京都の助成で大きく変わります。一方で、売電との比較や訪問販売、手放しにくさは助成を使っても残る問題です。順番に事実を確かめていきます。

理由1:価格が高い

蓄電池が高いのは事実です。ただ、どのくらい高いかは、どこで買うかによって大きく違います。

補助事業の外では1kWhあたり17〜22万円程度

資源エネルギー庁の検討会が2025年3月にまとめた資料では、国の補助事業で導入された家庭用蓄電池の平均は、工事費込みで1kWhあたり12.1万円でした。補助事業以外では、設備費15〜20万円に工事費2万円程度が標準的な水準とされています。

10kWhの蓄電池なら、補助事業並みで121万円、補助事業の外では170〜220万円になる計算です。何の助成も使わずに後者の価格で買えば、「やめとけ」と言われるのも無理はありません。

東京都の助成で負担は大きく下がる

東京都に住んでいれば、事情が変わります。都の助成は蓄電容量1kWhあたり10万円で、DR実証に参加しない場合の上限は1戸あたり120万円です。

10kWhなら都の助成は100万円になります。総額121万円なら自己負担は21万円まで下がり、他の地域で語られる「高すぎる」という話は、そのまま当てはまらなくなるでしょう。ただし見積もりの単価が高いと、助成を引いても負担は大きいまま残ります。

理由2・3:元が取れるとは限らない

蓄電池の経済的な効果は、昼に余った太陽光の電気をためて夜に使い、電気を買う量を減らすことで生まれます。効果の大きさは、売電と自家消費のどちらが得かで決まります。

自家消費が必ず得になるわけではない

国民生活センターは、家庭用蓄電池の勧誘トラブルについての注意喚起の中で、消費者へのアドバイスを示しています。余った電気を売るより自家消費するほうが、必ずしも経済的なメリットが大きいとは限らないという点です。導入のメリットだけでなく、コストも十分に考えるよう求めています。

資源エネルギー庁の資料でも、家庭用蓄電池は太陽光の電気を自宅で使い切って電気代を減らす目的での設置が多いとされています。電気代の削減だけで設置費用を回収できるかは、家庭ごとの電気の使い方次第です。

たとえば日中に家にいる時間が長く、発電した電気をその場で使い切れる家庭では、ためておく電気そのものが少なくなります。反対に昼間は留守がちで、夕方から夜に電気を多く使う家庭ほど、蓄電池の効果は出やすいでしょう。

新しく太陽光を付けると最初の4年は売電単価が高い

これから太陽光を付ける家庭では、売電の条件も考える必要があります。住宅用太陽光の買取価格は、2025年度の後半から段階的な仕組みに変わりました。

2026年度に認定を受けた住宅用太陽光の売電単価。1年目から4年目は1kWhあたり24円、5年目から10年目は8.3円

資源エネルギー庁の買取価格表によると、2026年度に認定を受ける住宅用太陽光は、1〜4年目が1kWhあたり24円、5〜10年目が8.3円です。2025年度の前半に認定を受けた場合は、10年間15円でした。

売電単価が高い最初の4年は、余った電気をためて使った場合との差が小さくなりやすいといえます。反対に5年目以降は売電単価が下がるため、ためて使う意味が大きくなるわけです。太陽光と蓄電池を同時に付けるなら、10年間の通算で考えるのがよいでしょう。

買取期間が終わった家庭は事情が違う

一方、すでに太陽光を付けている家庭では、固定価格での買取期間が終わっているかどうかで判断が分かれます。住宅用太陽光の固定価格での買取期間は10年で、2009年に始まった制度で売電していた家庭は、2019年以降に順次期間を終えています。

国民生活センターは、買取期間が終わったあとの選択肢の一つとして、蓄電池を使った自家消費を挙げていました。期間が終わると売電単価は大きく下がるのが一般的なので、ためて使う効果は出やすくなるでしょう。ただし同じ資料で、この時期を狙った勧誘が増えている点にも触れています。

自分の家で効果が出るかを確かめる

蓄電池の効果は、太陽光の発電量と家の電気の使い方で変わります。見積もりと一緒に、効果の見込みも比べてから判断すると安心です。

  • 申込は東京都内の住宅が対象
  • 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
  • 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
  • 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄

無料で相談・見積もりを依頼する

相談と見積もりは無料です。

対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。

理由4:訪問販売のトラブルが多い

「やめとけ」の声には、蓄電池そのものより、売られ方への警戒が含まれています。実際に相談件数は大きく増えていました。

家庭用蓄電池に関する消費生活相談の件数。2016年度325件、2017年度553件、2018年度926件、2019年度1302件、2020年度1314件

相談は4年で約4倍になった

国民生活センターによると、家庭用蓄電池に関する全国の消費生活センターなどへの相談は、2016年度の325件から2020年度には1,314件に増えました。2019年度に初めて1,000件を超えています。

事例には、市から委託されたと言って太陽光パネルの無料点検に来た業者が蓄電池を勧めたものや、電力会社の関連会社を名乗る勧誘がありました。「この値段は今日限り」と契約を急がせたり、長時間勧誘したりする例が目立つと、センターは指摘しています。

売られ方に問題があるなら避けられる

この理由は、蓄電池という製品の欠点ではありません。訪問を受けてもその場で契約せず、複数社の見積もりを比べれば避けられる問題です。

東京都の助成は、機器の売買契約を結ぶ前に事前申込をすることが条件です。その日のうちに契約を迫る業者に応じると、都の助成も受けられなくなるおそれがあります。

契約してしまっても8日以内なら解除できる

訪問販売で契約した場合は、特定商取引法のクーリング・オフが使えます。消費者庁の解説では、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面またはメールなどの電磁的記録で契約を解除できるとされています。

工事が終わっていても、費用を払わずに元の状態に戻してもらえるのが原則です。困ったときは消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。

理由5:助成を受けると6年は手放しにくい

見落とされがちなのが、助成を受けたあとの決まりです。都の助成は、受け取って終わりではありません。

東京都の蓄電池助成を受けたあとの主な決まり。設置から6年以内の売却や廃棄には公社の承認が必要、太陽光なしで設置した場合は再エネ100%の電力メニューを6年間続ける、故障したら速やかに修理する

設置から6年は処分に承認が要る

都の交付要綱は、蓄電池システムの処分制限期間を6年と定めています。この期間内に売却や譲渡、廃棄などをするときは、あらかじめ公社の承認を得なければなりません。

助成金が支払われた後に処分する場合は、所定の方法で計算した額を公社に納めることになります。数年以内に家を売る予定や、建て替えの計画がある家庭は注意が必要です。家を売るときに次の持ち主へ地位を引き継ぐ場合も、公社への申請が求められます。

太陽光なしなら再エネメニューを続ける

太陽光発電がない家に蓄電池だけを付ける場合も、都の助成は受けられます。ただし条件があり、再エネ利用率100%の電力メニューを契約し、その電気が家に供給されていることが必要です。

交付要綱では、この契約を処分制限期間の6年が過ぎるまで続けるよう定めています。電力会社やプランを自由に選びたい家庭にとっては、見逃せない縛りでしょう。

故障したら速やかに修理する

交付要綱は、助成で設置した機器に故障などの不具合が出たときは、速やかに修理などの措置をとるよう求めています。設置後もメーカーの保証が使える状態であることが、助成の条件の一つです。

保証期間や保証の範囲は、メーカーや機種によって違います。見積もりの段階で、保証の内容まで確かめておきましょう。

条件を満たせるかを先に確かめる

都の助成を受けると、6年間は処分に承認が要るなどの決まりがあります。自分の家の予定に合うかを確かめたうえで、複数社の提案を比べると判断しやすくなります。

  • 申込は東京都内の住宅が対象
  • 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
  • 東京都や区の補助金の申請を代行・サポート
  • 施工保証10年、2年に一度の点検とパネル洗浄

無料で相談・見積もりを依頼する

複数社の提案を比べたうえで判断できます。

対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。

それでも検討する価値がある場面

やめとけと言われる理由を確かめると、条件しだいで当てはまらない場合も多いと分かります。経済性とは別の理由で、蓄電池を選ぶ家庭も増えています。

停電への備えとして選ぶ家庭が増えている

資源エネルギー庁の資料によると、最近は災害対策として蓄電池を設置する家庭が増え、容量も大きくなる傾向にあります。停電時に家全体の回路をまかなえる中・大容量の機種へのニーズが大きいとされました。

停電への備えは、電気代の削減のように金額で比べられるものではありません。元が取れるかどうかだけでなく、停電のときにどこまで電気を使いたいかを決めておくと、必要な容量も選びやすくなります。

DR実証に参加すると助成が上乗せされる

東京都の助成には、DR実証に参加すると加算される仕組みもあります。エネルギーマネジメント機器などを設置する場合は1台あたり15万円、設置しない場合は10万円が上乗せされる仕組みです。

DR実証の契約は交付申請の前に結んでおく必要があり、参加の条件も確かめなければなりません。それでも助成額が増えるので、検討の余地はあるはずです。

見送ったほうがよい人・検討してよい人

ここまでの事実をもとに、蓄電池を見送ったほうがよい人と、検討してよい人を整理しました。

蓄電池を見送ったほうがよい人は、6年以内に家を売る予定がある、太陽光がなく再エネメニューにもしない、その日に契約を迫られている、見積もりが1社だけの人。検討してよい人は、昼の電気が余りがち、停電への備えを重視、都の助成の条件を満たせる、複数社を比べられる人

見送ったほうがよい人

6年以内に家を売ったり建て替えたりする予定がある人は、助成を受けると処分に承認と返納が必要になります。太陽光がなく、再エネ100%の電力メニューに切り替えるつもりもない人は、都の助成の対象になりません。

また、訪問販売でその日のうちに契約を迫られている人や、1社の見積もりしか取っていない人は、いったん立ち止まるべきです。価格が適正かどうかは、複数社の見積もりを1kWhあたりの単価に直さないと判断できません。

検討してよい人

太陽光があって昼の電気が余りがちな家庭は、ためて夜に使う効果が出やすいでしょう。資源エネルギー庁の資料によると、最近は災害への備えとして蓄電池を導入する家庭も増えています。

そのうえで都の助成の条件を満たせて、複数社の見積もりを比べられるなら、検討する価値は十分にあります。「やめとけ」という意見の多くは、助成を使わない高い価格や、強引な売られ方を前提にしている点に注意してください。

見送るか決める前に比べてみる

やめとけと言われる理由の多くは、価格と売られ方の問題です。訪問販売ではなく、自分のタイミングで複数社を比べてから決めると後悔しにくくなります。

  • 申込は東京都内の住宅が対象
  • 訪問営業はせず、申込後に電話で日程を決めて現地調査
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対象は戸建て住宅です。マンション・区分住宅には対応していません。

よくある質問

蓄電池は本当にやめたほうがいいのですか

家庭の条件によります。東京都の助成を使えば価格の負担は大きく下がりますが、6年以内に家を売る予定がある場合や、助成の条件を満たせない場合は見送ったほうがよいでしょう。

太陽光がなくても蓄電池の助成は受けられますか

受けられます。ただし再エネ利用率100%の電力メニューを契約し、処分制限期間の6年が過ぎるまで続けることが条件です。

助成を受けたあとに家を売るとどうなりますか

設置から6年以内なら、公社への申請が必要です。次の持ち主に地位を引き継ぐか、助成金の支払い後に処分する場合は所定の方法で計算した額を納めることになります。

売電と自家消費はどちらが得ですか

一概にはいえません。国民生活センターも、自家消費のほうが必ず得とは限らないとしています。売電単価、電気の使い方、蓄電池の価格を合わせて比べる必要があります。

まとめ

蓄電池がやめとけと言われる理由は、価格、元が取れるか、売電との比較、訪問販売、手放しにくさの5つです。このうち価格は、東京都の1kWhあたり10万円の助成で大きく下がります。

一方で、売電との比較や訪問販売の問題、助成を受けたあとの6年間の決まりは、助成を使っても残ります。6年以内に家を手放す予定がある場合は、助成を使っても負担が残ることを覚えておきましょう。

見送るか迷ったら、複数社の見積もりを単価で比べ、自分の家で効果が出るかを確かめてから決めてください。